「それってもしかして親睦会の時に、昴に花火渡してた子か!」


「そうそう!…って、お前なんで知ってんの?!」


「だってあの子、俺に相談しに来たんだよなー。」


「相談って何の?」


「決まってるだろ?昴のタイプの女子を教えて欲しいとか、今彼女はいるのかとかそういう相談だよ。あいつモテるからなぁー。今頃その子に告られてるはずだよ。」



ズキッ!!



それを聞いた瞬間、ナイフが胸に深く突き刺さったように痛くなるっ!




夜神が……



告白されてる………。



他の女の子から、今、この学校の何処かで……。




ズキン、ズキンッ!!





痛くて、痛くて、


机に置かれた両手をぎゅっと握りしめた。




「ねえ、田畑さん!」


「ー!?は、はい!??」


急に隣の男子に話しかけられて驚く!



「田畑さんはさ、いいの?このままだと昴、他の女子にとられちまうぞぉ?」


「そうか!ここにもいたか!夜神の嫁候補!!」


「つーか田畑はぶっちゃけどうなの?夜神のことさ、好きなわけ?」




…………え。



好き?




「昴さ、田畑さんのことマジだったみたいだからさー。まぁ、何があったかは知らないけど、あいつのこと、からかって言ってるとは思わないでやってな!」


「ちょっとそこ!静かにしなさいっ!HR中ですよ!」


と、前から先生の咎める声が聞こえた。



渋々会話を止めると男子達は、ちゃんと座り直して前を向いた。



だけど、あたしにはそれがどこか遠いところでのやり取りに感じた。




私が、



夜神を、



好き?