「ちょっと男子ッ!日直もう一人いるでしょ!女子一人じゃ無理なんだから遊んでないで手伝ってよー!!」


と、その女の子が教室でふざけている男子の集団に声をかける。



「は?女子お前らがやれよ!いつも俺ら男子を馬鹿にして見下してくるくせに!こういう時だけ頼るなよな!?」


「そうだぞ、女子!いつも俺たちを威圧してくるくせに。いじめられているこっちの身にもなって下さい!な~んちゃって。」


対する男子は普段の不平不満をぶつけて協力しようとしない。



まるで幼稚園児のようだ。




男子と女子が言い合いになっている中、あたしは溜め息をひとつついて席から立ちあげると教卓へ近づいていく。




「……このノートは仲村先生と川田先生に、それから定規も川田先生に持っていけばいいのかな?」


「え…?た、田畑さん!そうだけど…。」


「ちょっと失礼。」


そう短く確認するとあたしは、二枚の大きな紙袋に数学と物理のノートをそれぞれ入れると両手に持ち、さらに特大の定規を両脇にかかえる。



「え!!?凄い、田畑さん!!そんなに重いもの、一人で大丈夫なの?!」


「そ、そうだよ!無理しないで!!私達も一緒に持つから…!」


と、女の子二人組は目の前で化け物でも見たかのように目を大きく見開いていた。