まずいッ!!!


瞬時にそう察知すると、思わずバッと夜神の手を払いのける!



そして奴に手出しされないように、急いで三歩後ろに下がった…。



「あははは!凄い逃げようだね、田畑さん。そんなに俺と手、繋ぎたかったの?」


と、吹き出して夜神は笑っている!



そんな奴の態度を見てあたしはカァッと熱が顔に集まっていく…!



「な!?……にを、言っているのかわからないんだけど。そ、それに、こんなの普通の人の反応でしょう?誰だって急に近づかれたりしたら逃げるに決まってるじゃない!」


「だって田畑さんともっと一緒にいたくてさ〜。」


「っ、………あの。冗談は程々にしておいた方がいいくらい、分かってるよね?」


「知ってるよ、それくらいさぁ〜。……でも、学校の時間だけなんて俺には足りないから…。」



!!?



な、な、なんて声出しているのよっ!!?



猫みたいな甘えた声出してっ!!



また急に夜神が接近してくると、今度はそんな冗談を囁いた!



そのハスキーボイスに多少の目眩を覚える……。




「あれ?もっと顔が赤くなってるけど、やっと俺のこと意識してくれるようになったんだ?」




!!!!



うそ!?



顔が赤く….?!




あたしは反射的に両手で頬を触ると、熱をもっていることに漸く気づいた!



それと同時に夜神が言ったことが本当なんだと実感すると、今度は恥ずかしくてたまらなくなってきた!!