*真也side*

雷と、青が結婚したらしい。

青は、大丈夫だろうか…………。
青の奥さんは、文化祭に来ていた"香織ちゃん"。
体が不自由だったらしい。
赤ちゃんを産み、そのまま亡くなったと聞いた。

運命の恋なんて、俺にはあるんだろうか?

ドンッーーーー

「きゃっ」

「うわっ」

繁華街の曲がり角。
ぼー、と歩く俺は、女の子とぶつかった。

咄嗟によろけた彼女を支えた。

「大丈夫?
ごめん、ぼー、としてた」 
「あ、私こそ。
ご、ごめんなさいっ、急いでて………「みーつけた、未央ちゃん‼」


…………なんだ?

野郎、三人がワラワラ近づいてきた。
ビクッ。
急に怯え出す彼女。

「未央ちゃん、お兄さん達といいことしょうよ‼」

一人の女の子に、ワラワラ集まる野郎共に未央ちゃんは、俺の背中に隠れた。

「た、助けて下さい………っ」


絞り出す小さな声。

「なあ、こいつ雷龍じゃね?」

ほら、雷龍と知れば離れてく野郎共。
背中に隠れたまま、いる子。

「未央ちゃん、大丈夫?…………っ」


未央ちゃんは、瞳を潤ませ静かに泣いていた。
その涙を見た時ーーーー
俺、こいつ一生守ると感じた。

きっと、青もそうだったかも知れないって。
だから、俺は、青を応援する。

一生、仲間だ。

*真也side*