「美心!?ちょっと、美心離せよ‼」



少し力を入れたら簡単に、息の根を止められそうで手出しが出来ない。

側に居たのに…………、、



「青くん……………っ」


君に怖い想いをさせた。

ざわめく会場。

なんかのパフォーマンスなのか、と勘違いしたのか騒ぎにならない。

だけど、こっちはそれどころじゃない。



「お前、裏切ったな………。
美心に手を出さないと、約束しただろう……」


雷の低い声が聞こえた。

「邪魔なあの子が、悪い。
あの子には、消えて貰うーーー」


そう清水が呟いた時ーーーー



雷が走り出したのが見えた。


雷……………?




「消えさせやしないーーーー、俺が居なくなっても美心だけは俺が守る…………」



男が、小型のナイフを手にした………。


振りかざす男のナイフは、美心を捉えた。


ザッーーーー


なにかを切った音が、聞こえた。


「……………ッ、美心………ごめんっ。
やっぱり、好きっ」


肩にナイフが刺さった雷は、、

美心を抱き締めたまま、呟いた。

「雷くん…………っ。
嫌いじゃないの………?肩、血が…………っ、離してっ、雷くんっ」

動けないでいた。

抱き締め合う二人に、更に振りかざす男の手にーーー


ら、雷………!!!




ガッーーーーー





「仲間を、、傷つけんじゃねーよ!!!!」





男の腕を掴んだ、翼がいた。