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誰もいない保健室。

少しヤバイかな……思った。

ベットに近づいて、君を、寝かせた。

「じゃあ、俺行くからーー」

ここに居ちゃいけない。

居ちゃーーーいけない。

だから、離れる。

離れて行こうとする。


「消えないの………

あのキスが、消えてくれないの。
…………っ、消えないのっ」


俺の足を止めるには十分だった。


泣いてる君が、視界に入る。

二人っきりの、保健室。

引き返す足は、真っ直ぐ君に向いていた。