「え、藤なんで俺?」

焦る内藤。
なんか、焦りすぎてうけるんだけど。

「そりゃ、橋爪がいやって言ったし、内藤くん…美心好きだよね。
好きな人が、演じた方がリアルな感じするし」


「す、す、好き!?

ちょっと俺そんなん言ってないよ?」

いや……態度で分かるよ。
誰が見たってさあ。


「どうしたのかな?内藤くんっ」

まあ、たまに気づかない人いるけどさあ。
美心は、本当鈍い。

チラリ、と見たら……雷が美心を見ていた。
俺は美心を見られまいと、美心を抱き締めた。

「どうしたの?青くん」

美心が、首を傾げた。

気づかないでーー。

雷が美心を見ていたなんて、気づかないで。

雷の気持ちに、気づかないで………。