「華、華恋っ何してんだよ。
手、大丈夫か?」

金髪男のこの変わりよう。

「翼くん、この人を殴るのは間違ってる。
悪いのは、、





奴等よね?」
 


ガシャン!!!


背後から響く、音がした。
金属の擦れる音が………。
ゾロリゾロリ、と現れた10人ぐらい不良。

「ねえ、私この人達、やっていい?
今、めちゃくちゃイライラしてんの!!」


えっ、10人モノ奴等を?

いや、いくらなんでも無理ではーー。
体格も、何もかも違うのにーー。

「ああ、いいよ」

マジかよ‼

普通止めるだろう!!

考える間もなく、彼女は颯爽と奴等に向かってく。

ちょいちょいマジかよ。
こいつらどうか、してる。
「おい、いいのかよ‼
あんたらの、大切な姫だろうが⁉」

熱いって笑う?

だけど同じ、大切な人がいるお前らになら、分かるって思ったんだ。

「大丈夫、俺達はーー華恋を信じてる。
 それに、奴等は華恋より弱いから大丈夫だ。
ほら、見ろよ?」

俺は、前を向いた。
華麗な動きで、相手に隙を与えない。
無駄のない動きで、相手に攻撃をするその姿にーー

彼女に羽根がある様に見えた。