「私、助けに行く‼「お前に何が出来る?
俺らが居なきゃ、戦うことすら出来ないくせに」

雷………?

「それでも、助けに行く。
雷くん、ごめんね。
私は、雷龍の姫だからーー。関係なくない。
私は、私でその子を助けたい」


君は、凛々しい。

君の長い金の髪が揺れた。

彼女は、振り向かない。
決して、振り向かない………。

「俺らは行くからな、美心一人行かせられない」
「雷、いいのか?」
美心を止めなくていいのか?

二人がそのまま、ケンカしたままならいいのに……、と思ったことはある。

だけど、美心が泣くのは嫌だ。

だけど、雷はなにも答えない。

答え方を忘れてしまったみたいに……。