真也に、訳を話した。

調べた通り、俺達が雷龍になる同時期に……
"雷龍"と言う族がいた。

だけど、ずっとわからなかったのは何故だ?
なんであれ、俺達が狙われたんだ。

そして、間違った相手の姫が捕らわれたってことか。


「どうするんだよ、青」


本来なら関係ない。

だけど、美心の変わりに関係ない族が巻き込まれたんだ。

「雷に、話すしかない。美心、起こしてくるよ」

今、雷に会うのは気まずい。だけど、そんなこと言ってる場合じゃない。




ーーーー!!!


「雷、話がある。」


「知ってるよ、だからなんだ?
うちの姫には関係ない。
あっちが間違ったんだ、リスクを減らす為に多少の犠牲は必要だろ?」


雷…………?

何いってんだ?

「雷くん、私の変わりに捕まってるかも知れないんだよ。怖い思いしてるかも、なんだよ?
助けに行こうよ」


美心の言い分は正しい。

なのにーー。

「あっちのミスだろう。
助ける必要はない……」


残酷な言葉だった。