翌日、昼休みにダリアの君と撫子の君から急遽呼び出しがかかった。

またなにかが起こったのかと身構えて庭園へ行ったけれど、聞かれたのは先日の花会での件だった。


「あれからなにか嫌がらせとかは受けていない?」

「はい。全くなくなりましたわ。ご心配おかけしてしまい、申し訳ございません」

私の返事にダリアの君は安心したように表情を緩めた。

けれど、すぐに笑みが消え、いつもよりも硬い声で「それと聞きたいことがあるの」と話を切り出した。



「本当は犯人に心当たりがあるのではないかしら。貴女が犯人をわかっているのなら、私たちは除名をすることも覚悟しているわ」


この口ぶりだと、ふたりは犯人が花ノ姫にいると確信しているように聞こえる。

おそらく見当がついているのだろう。

まあでも、あれだけ取り乱していれば、わかるわよね。