「あの写真を撮った人に心当たりはありませんか」

「え? ……写真って私と浅海さんが図書室で撮られたやつよね?」

意外なところに触れられた。

浅海さんが気にしているのはそっちだったのか。



「一見狙いは、私を陥れようとしているように思えますが、実際は逆なんじゃないかと思うんです」

「……私が狙われたということかしら」

浅海さんの勘は当たっている。

原作であれば浅海さんを陥れるために様々な事件が起こるけれど、ここでは私を陥れようとしていることが起きている。


今回の画像だって、伯母様に送りつけられて困るのは浅海さんではなく私だ。

そういえば、プールの一件も浅海さんは私が狙いだったんじゃないかって言っていたらしいわね。



「まだ確信は持てていません。でも、そう思えてしまうんです」

浅海さんの真剣な表情を見ていれば、本気で心配してくれているのは伝わってくる。

今日呼び出したのも、浅海さんなりに考えた上で私に話そうと決意したのだろう。


恨み買っているかもしれませんよって遠まわしにでも言うのは結構言いづらいことだと思う。