突然叫んだ私にパペットちゃんたちは驚いた様子で目を丸くしている。
私はにやりと笑って、人差し指を立てる。
「家を作りましょう」
私の提案に驚いていた一同がはぁっとため息を漏らす。
「真莉亜、今は私たちが食べるお菓子の話をしているのよ。家は食べられないわ」
いや、スミレ。確かにお菓子の話だけど、ただしくは桐生にあげるためのお菓子の話だからね。スミレが食べるんじゃないからね。
「だから、お菓子の家よ!」
それなら桐生が好きだというクッキーで作れる。
なかなか誕生日にお菓子の家をプレゼントされるなんてことはないだろうし。
「お菓子の家!?」
勢いよく立ち上がったスミレは目をカッと見開いた。
「え? ええ、スミレのじゃなくて桐生様のね」
「きゃー! 素敵だわ!」
スミレさん、落ち着いて。とりあえず座って。



