この学院で私を他にも恨んでいる人がいるのかもしれない。

原作通り今の私も嫌われている可能性がある。

それを知った瞬間、胸に鈍い痛みが広がって冷たい感情がじわりと侵食してくる。



やっぱり恨まれるのって辛い。

久世との関係は幼いころの出会いから仲が悪かったから嫌がられても別に平気だけど、たとえばクラスメイトや身近な人に実は嫌われていたとしたらそれは精神的にも結構ダメージがくるものだ。

原作の真莉亜が性格悪かったからと今までは割り切っている部分もあった。

けれど、記憶を取り戻してからは人に対してひどいことをしないようにと気をつけてきたつもりだった。

原作とは違い、私を陥れる人が出てきたってことは今の私を嫌う人がでてきたのかもしれない。

嫌われているのなんて知らない方が楽だ。

でも私は知らないといけない。

でないとまた今回のようなことが起こる可能性だってあるし、私の死にも関わっていることかもしれないんだ。目をそらしてはいけない。