独占欲高めな社長に捕獲されました


「何がおかしいのよ」

「だって、はは……あまりにバカバカしいから」

お腹を抱えて笑う社長を、私は呆然と見つめる。

笑うと可愛い顔になるのに……っていうか、どうして笑うの。バカバカしいって何よ。

「社長は借金をしたことなんてないから、わからないだけで──」

自分のひっ迫した状況を説明しようとすると、エレベーターが止まった。扉が開くと、社長は笑うのをやめた。

「ついてこい。お前に天国を見せてやる」

エレベーターから降りながら私の手をつかんだ社長の言葉に絶句した。

やっぱり……やっぱり、セクハラされるんだ。私が抵抗できない立場だと思って。

なんとか逃げ出そうと辺りを見回していると、なぜか看護師の白衣のようなものを着た女性と、黒服の男性に囲まれた。

「い、いやー! 帰らせて! こんなやつに、こんなやつにー!」

職員たちが悲鳴を上げる私の口を押え、何人かで抱えて素早くどこかへ連れ去っていく。

誘拐されていく私を、ひとりになった社長がにやにやと笑って見ていた。