「え、」
「今度の学祭でやるじゃん、あれでたらー?俺、あーいうのでるやつ頭おかしーって思ってるけど、そういう頭おかしー告白の仕方したら、さすがに朝比奈も信じるんじゃないー?」
冗談か本気かも分からないようなアドバイスに頷くこともできずに固まっていたら、はは、って彼が笑ったから、きっと冗談だったんだろう。
最低だ。
どうしたら信じてもらえるのか、真剣な悩みに水嶋くんは当たり前のように真剣さは返してくれなくて。
だけど、確かに、学祭の告白大会にでてステージの上で全校生徒を前にして告白なんてしたら、千尋も信じざるをえないだろう。
私の高校で毎年恒例らしい学祭の生徒会企画の告白大会。
去年、高校一年生の時、そんな企画には誰も参加しないのかと思っていたけれど、結構な人が参加してそこで思いを伝えていたから吃驚した記憶がある。
千尋もそこで何人からか告白されて、される方もステージにのぼらないといけないからか、かなりげんなりしていた。
甘い笑顔を無理矢理貼り付けていたけれど、目立つのが嫌な千尋がストレスでいっぱいだったことは小さい頃から彼を知っている私にはお見通しだ。
水嶋くんみたいな人は、頭がおかしいって思いながらそれを眺めてるんだろうな、ってなんとなく予想はできる。
告白大会、かあ。
いくら千尋に信じてほしくても、私だって目立つのは苦手だし、そんなことまではできないな、なんて結局臆病で情けないことを思いつつ、ようやく、いちごソースがかかったパンナコッタにスプーンをもぐらせた。
勝手にお預けをくらった気になって、口にいれたパンナコッタは、いちごの甘いソースとからんでたまらなく美味しくて。
思わずまぶたを閉じたら、くすり、と目の前の人が笑う音が聞こえたから、慌てて目を開く。



