大好きなキミのこと、ぜんぶ知りたい【完】






さっきの百瀬さんの棘の毒がまわっている。



不安、焦り、憤り、嫉妬。血の代わりにしみ出すのは黒い感情ばかりだ。



そんな中で、千尋に、彼と百瀬さんふたりのことなんて到底うまくは聞けないことは冷静になればわかるのに、さっきの百瀬さんのきれいな微笑みが脳裏に浮かんで、冷静さなんて保てるわけがなく。






「……千尋」

「ん?」



千尋が私の方に顔を向けたのが視界の端っこで確認できたけれど、私は千尋と目を合わせることはできずに前を向いたまま、言葉をはきだす。




「…百瀬さんと、付き合ってるの?」


「え、」