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あたし達と恭子さんは近くのカフェに行った。四人とも同じコーヒーを頼み、あたしが恭子さんに会いに来た目的を告げると、


「……ちょっと勘違いがあるみたいね」


恭子さんは言った。


「勘違い、ですか?」


「憑霊ゲームの夢を見たのは……私じゃないわ」


「えっ? でも祐希が…」


「祐希? ああ、あの目がぱっちりしてて可愛い子ね」


「はい。その子が恭子さんが話してるのを聞いたって」


「…? 私が祐希ちゃんに言ったのは、私の友達が憑霊ゲームの夢を見たって話だけど」


「……えっ、じゃあ……」


祐希の勘違いだったってこと!?


あたし達は顔を見合せ、がっくりと肩を落とした。


「……ほら、祐希ちゃんって、なんというか時々、すごく抜けてるところがあるでしょ? それで多分、聞き間違えたんだと思う」


のほほんとした表情で「えへへ」と笑う祐希の顔が浮かんだ。


「……うーん。たしかに」


あたし達は三人同時にうなずいた。


それから恭子さんはコーヒーを一口飲み、


「……その友達はね。高校時代、あたしの一番仲の良い親友だったの」


憑霊ゲームの夢を見た友達のことを話し始めた。