目だけこちらに向けていた伶央さんが口元から手を外して近づいてくる。
体を固くするとため息を吐かれて鼻にキスをされた。
「嫌ならいいんだ。」
小さな呟きに胸がキュンと切なくなって離れていきそうな伶央さんを………。
こんな時に携帯が間抜けな音を立てて騒がしくなった。
この音は……。
「電話、尚之さん?出れば?」
「でも……。」
「いいから出ろよ。」
1人掛けソファに置きっ放しだった携帯を私を腕の中に抱いたまま手を伸ばした伶央さんが私に渡した。
渡された時には既に通話ボタンが押された後だった。
『莉緒!?
全然、電話に出てくれないじゃないか。
無事なんだろうな?』
伶央さんったら勝手に出なくても……。
不満に思いつつも兄へ返答する。
「無事って………。
!!!」
兄の相変わらずの電話に呆れていたのに自分の体の異変に気付いて声を詰まらせた。
ほ、頬にキスされた?
慌てて頬を手で押さえて伶央さんを見るといたずらっぽい顔をして再び私に顔を近づけた。
体を固くするとため息を吐かれて鼻にキスをされた。
「嫌ならいいんだ。」
小さな呟きに胸がキュンと切なくなって離れていきそうな伶央さんを………。
こんな時に携帯が間抜けな音を立てて騒がしくなった。
この音は……。
「電話、尚之さん?出れば?」
「でも……。」
「いいから出ろよ。」
1人掛けソファに置きっ放しだった携帯を私を腕の中に抱いたまま手を伸ばした伶央さんが私に渡した。
渡された時には既に通話ボタンが押された後だった。
『莉緒!?
全然、電話に出てくれないじゃないか。
無事なんだろうな?』
伶央さんったら勝手に出なくても……。
不満に思いつつも兄へ返答する。
「無事って………。
!!!」
兄の相変わらずの電話に呆れていたのに自分の体の異変に気付いて声を詰まらせた。
ほ、頬にキスされた?
慌てて頬を手で押さえて伶央さんを見るといたずらっぽい顔をして再び私に顔を近づけた。

