「それで断られてヤケになって。
ユキさんは心配してくれてた方だって何回も言ったのに。」
ボロボロの状態を見つけて救ってくれたのはマスターだった。
男に散々な目に遭わされて、その時の郁は見るも無残な姿に変わり果てていた。
尚之さんはその時に一緒にいた男で……。
俺は郁の話を冷静に聞けるほど大人になれなくて一緒にいた尚之さんを責め立てた。
郁がいくら違うと訴えても騙されているだけだと決めつけて………。
妹に盲目だったのはお互い様か。
「ごめん。郁。………助けてやれなくて。」
助けなきゃいけなかったのはお義父さんからだったのか。
それとも寂しくて男に縋ってしまう心の隙間だったのか。
それは当時の俺が気づけたとして俺で埋めてやれたんだろうか。
「もういいよ。
伶央兄だって大変だったって知ってるよ。
お義母さんと合わなかったんでしょ?
やっぱり後から家族になるって難しいよね。」
「……あぁ。そうだな。」
「伶央兄が自分を責めることもないし、ユキさんがひどい人じゃないって分かってくれたらそれでいいの。」
ずっと、ずっと憎んできた人は勘違いだったってことなのか?
だって、そんなこと……。
ユキさんは心配してくれてた方だって何回も言ったのに。」
ボロボロの状態を見つけて救ってくれたのはマスターだった。
男に散々な目に遭わされて、その時の郁は見るも無残な姿に変わり果てていた。
尚之さんはその時に一緒にいた男で……。
俺は郁の話を冷静に聞けるほど大人になれなくて一緒にいた尚之さんを責め立てた。
郁がいくら違うと訴えても騙されているだけだと決めつけて………。
妹に盲目だったのはお互い様か。
「ごめん。郁。………助けてやれなくて。」
助けなきゃいけなかったのはお義父さんからだったのか。
それとも寂しくて男に縋ってしまう心の隙間だったのか。
それは当時の俺が気づけたとして俺で埋めてやれたんだろうか。
「もういいよ。
伶央兄だって大変だったって知ってるよ。
お義母さんと合わなかったんでしょ?
やっぱり後から家族になるって難しいよね。」
「……あぁ。そうだな。」
「伶央兄が自分を責めることもないし、ユキさんがひどい人じゃないって分かってくれたらそれでいいの。」
ずっと、ずっと憎んできた人は勘違いだったってことなのか?
だって、そんなこと……。

