郁は続けた。
「伶央兄はお父さんについて行ったから良かったけど……私は………。
お義父さんに……。」
「郁ちゃん…。」
尚之さんが心配そうに郁に声を掛けた。
それだけで苛立って……白々しい。あんたのせいだろ。あんたが……。
「ユキさん、いいの。」
郁は尚之さんに優しい顔を向けて、それから俺をキッと睨んだ。
その態度が執拗に俺を苛立たせる。
「伶央兄は何も知らないから言えるんだよ!
お義父さんに無理矢理されそうになって……家出した時に優しくしてくれたのはユキさんなんだから!!」
お義父さん………。
嘘……だろ。
お義父さんは年の離れた再婚相手だった為、すでに亡くなっていて確かめようがない。
数回、会ったことはあるが、優しそうなおじさんって雰囲気という印象しかない。
「嘘だ。
そうやって弱みに付け込んで……。」
「違うよ!
好きになって迫ったのは私で年の離れた妹がいるから郁ちゃんは妹みたいなものだって。」
そんな………だって。
「伶央兄はお父さんについて行ったから良かったけど……私は………。
お義父さんに……。」
「郁ちゃん…。」
尚之さんが心配そうに郁に声を掛けた。
それだけで苛立って……白々しい。あんたのせいだろ。あんたが……。
「ユキさん、いいの。」
郁は尚之さんに優しい顔を向けて、それから俺をキッと睨んだ。
その態度が執拗に俺を苛立たせる。
「伶央兄は何も知らないから言えるんだよ!
お義父さんに無理矢理されそうになって……家出した時に優しくしてくれたのはユキさんなんだから!!」
お義父さん………。
嘘……だろ。
お義父さんは年の離れた再婚相手だった為、すでに亡くなっていて確かめようがない。
数回、会ったことはあるが、優しそうなおじさんって雰囲気という印象しかない。
「嘘だ。
そうやって弱みに付け込んで……。」
「違うよ!
好きになって迫ったのは私で年の離れた妹がいるから郁ちゃんは妹みたいなものだって。」
そんな………だって。

