「伶央さん。
兄は恨むほどの価値のない男です。」
「ハッ。お前が決めるな。」
「だってそれで伶央さんが地獄に堕ちてしまうのが……。」
「勝手に俺を殺すな。」
「だって……。」
抱きつく莉緒にため息をついた。
「ま、どっちにしても服を着てくれ。
裸で抱き合ってする話じゃない。」
「そ、それは伶央さんが急に話し始めたから。」
「バーカ。
途中で逃げられたら全部話せないからだろ。」
「伶央さん……。」
見上げられた瞳から目を逸らした。
「勘違いするな。
もっと俺から抜け出せなくなってから捨ててやるだけだ。」
「天邪鬼。」
「本心だ。」
少しくらい男のメンツを保させてくれよ。
俺が無駄なプライドを振りかざしていると莉緒は可愛い唇を尖らせて言った。
「じゃ私もそうします。」
「そうするって?」
「抜け出せなくなったら捨ててやります!」
「……馬鹿。
お前のはシャレにならないからやめてくれ。」
「伶央さんだって。」
「………悪い。」
素直に謝れば笑われた。
俺の男のメンツなんて粉々に空中分解だ。
兄は恨むほどの価値のない男です。」
「ハッ。お前が決めるな。」
「だってそれで伶央さんが地獄に堕ちてしまうのが……。」
「勝手に俺を殺すな。」
「だって……。」
抱きつく莉緒にため息をついた。
「ま、どっちにしても服を着てくれ。
裸で抱き合ってする話じゃない。」
「そ、それは伶央さんが急に話し始めたから。」
「バーカ。
途中で逃げられたら全部話せないからだろ。」
「伶央さん……。」
見上げられた瞳から目を逸らした。
「勘違いするな。
もっと俺から抜け出せなくなってから捨ててやるだけだ。」
「天邪鬼。」
「本心だ。」
少しくらい男のメンツを保させてくれよ。
俺が無駄なプライドを振りかざしていると莉緒は可愛い唇を尖らせて言った。
「じゃ私もそうします。」
「そうするって?」
「抜け出せなくなったら捨ててやります!」
「……馬鹿。
お前のはシャレにならないからやめてくれ。」
「伶央さんだって。」
「………悪い。」
素直に謝れば笑われた。
俺の男のメンツなんて粉々に空中分解だ。

