「……でも、付き合ってたんでしょ?」
「付き合ってから意識することもある、なんて周りから言われ続けたせいで、そうなのかもって自分でもわけ分かんなくなっちゃって」
周りから固められた加島は逃げ場所がなかったんじゃないかって思う。
加島はそのあとも包み隠さずに本当のことを教えてくれた。
付き合ってたからも、加島の気持ちが変わらなかったことや、今までどおりの関係に戻ろうと理沙ちゃんに伝えたこと。
けれど、理沙ちゃんが再び加島のご両親に泣きついて、家に帰るたびにチクチクと言われたり、ちゃんと責任をとりなさいなんて言われたことで、家に居づらくなったこと。
加島が家に帰れないと言っていた理由がこれでようやく繋がった。
「俺も中途半端なことをしたなって反省してます。今はこうして逃げるように先輩の家に居させてもらってますけど、いずれしっかりとけじめはつけるつもりです」
……けじめ、か。
私も加島の話を聞いたことで、ちゃんと辰己さんに自分の気持ちを伝えなきゃいけないと思った。



