「実はさ……」
私は昨日起こった経由を美伽に話した。そして加島が一晩泊まったことを打ち明けると……。
「なにそれ、超面白い!」
何故か美伽は大興奮。
そういえば美伽って前から加島のことを気に入ってたっけ。個性が強い人は私と同じようにタイプじゃないらしいけど、裏表がなさそうな性格がいいんだとか。
「なんかあった?同じ部屋で寝たんでしょ?」
「なに言ってんの。相手は加島だよ」
「俺がどうかしました?」
ケヤキの影から加島がひょっこり顔を出して「わっ……!」と中庭全体に響くぐらいの声を上げてしまった。
いつからいたんだろう。っていうか本当に猫みたいに神出鬼没に現れるのはやめてほしい。
「加島、昨日伊織の家に行ったんだって?アンタ女の趣味悪そうだって勝手に思ってたけどやるじゃん」
「でしょ?でも一晩限りだって言われて頑張ったんですけど、心を掴めなかったんすよ」
「女遊びしてそうなのにテクニックないんだ」
「あれこれとやってみたんですけどけっこう手強いです」
私を無視して喋り続けるふたり。会話として成立していても、なんだかまったく噛み合ってない。
「ちょっと加島も誤解を生むようなことは言わないで!」
このままだと話が変な方向へといきそうだったから慌てて止めた。



