彼女は、肝心な言葉が足りない。







 そこには、差別に値するレベルのTHE☆美男子が優雅に座っていた。


 頭が寝起き状態になっているので、通りすがりに見かけたらすげー髪ボサボサな人だなと思っただろう。

 ただこの学校は、不良校なのだ。

 どんなに茶噴き出す髪型であろうと、危険生物のような毒々しい髪色であろうと、彼らは本気でこの髪を愛しているはずだ。


 そうだな、だs…ゲフンゲフン、一目見たら違和感ある髪をなおせば乙女の胸は高鳴るだろう。まあ頑張りたまえ。



 「……卯月チャン?」

 「え、ああそうですが」 



 小さく小首を傾げるボサボサは、真っ直ぐから私の目を見ようとしてくる。

 はは、残念だったな。

 私の目は、君のようなあざとい野郎の塊みたいな人には、騙されないのだよ。