あの日のキミが好き~True Love~

知っててわざと黙ってた。


本当に知らなかった。


そのどちらかが答えだろうけど、その白黒をハッキリさせる意味はあるんだろうか。


答えが前者ならば、私のために黙っててくれた。


ただそれだけだ。


後者なら、それはそれで良かったって完結するだけの話。


わざわざその答えを知る意味ってなんだろう。


今さら、過去を掘り返すなんて間違ってるよね。


だって決めたんだから。


もう後ろは振り返らない。


前だけを見続けて、今を生きていく。


もう何にも囚われたりなんてしない。


今を、私らしく、しっかり歩んでいくんだ。


「やっぱり何でもない。ちょっと出てくるね」


お母さんと典子さんが不思議そうに顔を見合わせたのを視界の隅で捉えながら、私は大自然の中へと歩みを進めていった。