そんなことを思ってしまった。 あの憂いの理由が自分だったら? もう逢えないものと思っているから? ――いや、だからそんなことを。 考えるな。 考えては駄目だ。 あの子とは一緒にいてはいけない。 恋しいなら、愛しいなら。 だからあの子に逢うことは出来ない。 愛したら殺してしまいかねない自分の血。 もう、感情についた名前は知っている。 だから、ここで止まれ。