「……?」


「一緒に生きたいって思ったんだよ」


「!」


「あ、理由は訊くなよ? 俺も今んとこわかってないからな」


「あ、あの……ごめん、話が全部わからない……」


「んー、そうだなー。まあ要は」


「!」
 

黎が私の顎を捉えた。やや上向かされて心臓が跳ねる。


「真紅に生きていてほしい。叶うなら、俺の主となって」


「……えっと」


「言っとくけど、義務とか責任感じるなよ? 俺がお前を助けたのは俺の勝手だし。後悔しちゃいないけど、代わりに俺の言うこと聞こうとかいうのは筋違い。真紅の意思で、俺が近くにいるのを許してくれるんだったら、な」


「私の血でいいの?」


「ん? そこ?」