「古人様が、御門の主を頼ったそうだよ。理由は、俺は聞いた」 「じじいが?」 胡乱に見返す黎俺に、架はため息をついた。 「またそんな呼び方を……。て言うか兄貴、俺には言わなかったよね? 真紅ちゃんとの初対面のとき、何したんだよ」 「………」 そこまでばれてるか。 「……お前には関係ないだろ」 「関係あるよ。真紅ちゃんは主家の姫であり、俺たちには真紅ちゃんと紅亜様をお護りするよう主命(しゅめい)が下っているんだ。……でも、最初に真紅ちゃんを助けたのは、兄貴なんだよね?」