「……それはほんとーに、秘密なんだよね?」

「絶対ね。御門の家の中でも、知ってる人少ないらしいから。でも……真紅ちゃん、どうしてわかったの?」

「なんとなく」

私の返答に、ママは大きく瞬いた。

正直私には、それ以外の答えはなかった。

最初から、白ちゃんは女の子だと思っていたから。

架くんに『白桜さん男だよ?』と言われて、『女の子でしょ?』と返したあとに、『あ、制服が男子だ』と気づいたくらいだ。

「……やっぱり影小路の子なのねえ」

呟かれて私は、「うん」と肯きたくなった。