「白は女の子だよ。ちょっと色々あって、今は男として過ごしてるけど。だから架。俺は将来的には御門に婿養子に入る予定だから、小路の後継者とかどうでも
いんだわ」
「――――」
桜城くん、魂でも抜かれたように唖然としてしまった。
「お前の予定に勝手に俺を組み込むな。俺が話した人以外では小路には一人としてばれていないんだが……真紅にばれるとは思ってなかった」
「あ、ごめん、なさい」
「謝るな。口外されては困るけどな。今は男として生きてゆく身だ。色々あってな」
白桜さんは、黒藤さんの言葉を繰り返した。
……色々。



