色素の薄目の髪と、黒い瞳。肌も白く、顔の造りも中性的だ。
るうちゃんはなんと呼ぼうとして怒られたのだろう。
「げっ……白桜(はくおう)さん……」
私の隣でうめいたのは桜城くんだった。
「おう架。お前は帰っていいぞ。他の奴らに聞かれないように結界は張ったが、出て行くのは自由だ」
「……帰りませんよ。なんでそう意地悪いんですか、貴方は」
「生まれつきだ。気にするな」
「……疲れます」
はあー……と、桜城くんは長く息を吐いた。
……昨日から相当お疲れのようだ。
「若君の次は白桜さんって……なんなんですか? 真紅ちゃんをこれ以上混乱させないでくださいよ」



