「影小路の……おうちで?」
「真紅ちゃんは、自分が始祖の転生だって聞いたのよね?」
問われて、少しだけ頭を上下させた。
「私も影小路で育ったのではないから、紅緒から伝え聞いたことしか知らなくて申し訳ないんだけど……紅緒は、真紅ちゃんが自分の身を護れるくらいになるまでは、自分が面倒見るって言ってたの。始祖の転生であることを辞めることは出来ないから、もし影小路に関わるのが嫌でも、ある程度のことは出来るようにならないといけない、って」
「………」
「いきなりこんな話でごめんね? びっくりしちゃうわよね」
ママは私の動揺を悟ってか、そっと抱きしめた。



