誰ともなしに喋って、いつの間にか笑顔が浮かんで。

公園でみんなと別れてから、海雨への報告が増えたことを嬉しく思う。

みんな、海雨のことは気になっていたそうだ。

ただ、私ばかりが傍にいるから、近づくに近づけなかったらしい。

……みんなには悪いことをしてしまっていたかもしれない。

このまま病院へ行こうかな。

ママは朝来てくれたから、夜すれ違う心配もない。

海雨に話したい。……黎に逢いたい。

あ、でも黎はお仕事なんだった。

黎からは聞いていないけど、海雨は病院の職員だと言っていた。

そのあたり、逢ったら訊いておこう。

黎から言質(げんち)は取った。「また」と言ったのは何があっても忘れない。