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「美花の家はどこ?」


学校から出たところで弘江にそう聞かれてあたしは足を止めていた。


勢いよく教室を出て来たものの、美花の家がどこか調べる事をスッカリ忘れてしまっていた。


今から職員室へ行って教えてもらったとしても、時間がかかってしまう。


どうしようかとその場で思案していると、バタバタと走って来る足音が聞こえて来た。


「克也!?」


走って追いかけて来たのは克也で、あたしは驚いてそう言った。


「落として行ったぞ」


克也の手に握られていたのはあたしのハンカチだった。


スマホをポケットに出し入れしている間に、落ちてしまったのだろう。