放課後になってもゆかりに変化はなかった。


文子から聞いた噂は本物だったのだろう。


それなら後はあたしたちが書き込むだけだ。


思っていた以上の秘密を入手することができているから、全部書き込む頃にはポイントは莫大に増えて行っているはずだった。


「ねぇ、ちょっと待って」


帰ろうとしていた時、不意にゆかりに声をかけられた。


ゆかりの方からあたしたちに声をかけるなんて珍しい。


「なに?」


「なにか、もう1つ秘密を教えてくれない?」


ゆかりが上目遣いにそう聞いて来たので、あたしと弘江は目を見交わせた。