父の金魚すくいは一度だけ成功した。和金が袋の中を、狭げに泳ぐ姿を、子供なタワシは「狭くて、ぐらぐら揺れて可哀想」と想うどころか、得意気にふるまって居た。

その金魚が十年以上も水槽で体長を伸ばすのは、別の話として・・・

そんな父との想い出に、1回だけ、父の後輩のお巡りさん達と、玉川峡で遊んだりとかした。

父はそういうタイプだった。