そこでセシリアが用事で席をはずす旨を伝える。ルディガーとライラに挨拶しセシリアが部屋を出て行った後、ライラは居住まいを正した。
「あの、エルンスト元帥」
真剣な面持ちにルディガーも身構える。しかし次にライラの口から飛び出した内容は、あまりにも予想だにしていなかった衝撃的なものだった。
「男の人ってどういうときに口づけしたくなるんでしょうか?」
ルディガーは思わずカップを落としそうになる。大きく目を見開き、濃褐色の虹彩が揺れ、ふたりの間にはしば沈黙が流れた。
ライラの質問はかなり突拍子もなく曖昧だが、どうして彼女がこんな内容を聞いてきたのか、見当がつかないほどルディガーも鈍い男ではない。
そして先に反応したのはライラだ。改めて自分の放った質問を振り返り、時間差で動揺が走る。
「す、すみません、変なこと聞いて。今のはなしにしてください。忘れてください」
「え、いや、ちょっと待って。ライラ、一応確認するけど君とスヴェンとの仲はどうなってるの?」
「どう?」
「まさかあいつと寝てないよね?」
セシリアがいたら間違いなく瞬時にたしなめたに違いない。ルディガー自身も混乱して、かなりあけすけな言い方をしてしまった。
「あの、エルンスト元帥」
真剣な面持ちにルディガーも身構える。しかし次にライラの口から飛び出した内容は、あまりにも予想だにしていなかった衝撃的なものだった。
「男の人ってどういうときに口づけしたくなるんでしょうか?」
ルディガーは思わずカップを落としそうになる。大きく目を見開き、濃褐色の虹彩が揺れ、ふたりの間にはしば沈黙が流れた。
ライラの質問はかなり突拍子もなく曖昧だが、どうして彼女がこんな内容を聞いてきたのか、見当がつかないほどルディガーも鈍い男ではない。
そして先に反応したのはライラだ。改めて自分の放った質問を振り返り、時間差で動揺が走る。
「す、すみません、変なこと聞いて。今のはなしにしてください。忘れてください」
「え、いや、ちょっと待って。ライラ、一応確認するけど君とスヴェンとの仲はどうなってるの?」
「どう?」
「まさかあいつと寝てないよね?」
セシリアがいたら間違いなく瞬時にたしなめたに違いない。ルディガー自身も混乱して、かなりあけすけな言い方をしてしまった。


