夏まつり


いつの間にか暗い顔をしていたのだろう
花咲君が心配そうな顔でこちらをみていた

「お前、暗い顔してた。」

「だよね」

「これ、やるよ」

彼はそう言うとポケットから何かを取りだした

「ほい!」

一瞬、手と手が触れた
思わずドキッとしてしまう

手の中に入っていたものは…

「レモン飴…」

「嫌いか?」

「ううん!」

口の中に入れると
甘酸っぱいレモンの味が広がった

「おいひい」
 
これが、初恋の味だなんて知るのは
ずっと ずっと先のこと