「…うぅ……九条くんっ……」




「どうした?」




優しい声で聞いてくる。




「私の話、聞いてくれる…?」




「聞いてやるよ」




私は泣きながら、九条くんに話し始めた。




「私ね……和輝くんのこと、すごい好きだったのに…、他の子を見てる和輝くんの事見てたら、あー…私じゃなくて、あの子と一緒にいたいんだって思ったの」




九条くんは、私の頭を撫でながら、うんうんと静かに聞いてくれた。




「あの頃はやっと付き合えた!って嬉しくて、毎日楽しかったのに……、いつからだろうね…」