シーンと静まった後





「俺の部屋行くか?」




晴翔くんが声を掛けてくれた。




「うん、行きたい!」




そう言うと、私達は二階にある




晴翔くんの部屋に向かった。




いざ部屋を目の前にすると、すごく緊張し始めた。




2人きりで私心臓持つのかな。とか思いながら




晴翔くんは、ドアを開けた。




部屋に入ると、晴翔くんは机の横に




カバンを掛けてベットに座った。




何処に座ったら良いのか分からず、私は




ドアの目の前でじっと立っていた。




「その辺にカバン置いていいよ」




そんな私に気付いて、晴翔くんは声をかけてくれる。




「わ、わかった」




この部屋、晴翔くんが風邪の時に来たのが最後だっけ。




私がカバンを床に置くと、ポンポンっと晴翔くんが




片手でベットの上を叩いて、もう一方の手で手招きしていた。




隣に座れってこと…かな…?




ちょこんと少し距離をあけて




隣に座ると晴翔くんは話し始めた。




「最近、あの2人とは大丈夫?」




あの2人──?




明莉と吉澤くんの事かな。




まだ心配してくれてたんだろうか。




「うん、大丈夫だよ」




「吉澤の事、まだ好きだったりしない……?」




全然そんなこと無い。




晴翔くん、不安になってるのかな?




「好きじゃないよ」




だって今はもう、晴翔くんのことが好きだし。