嘘つきお嬢様は、愛を希う



「……ううん。たとえそうだとしても、私には関係ないことだもんね」



これ以上考えていたら、私の方が泥沼にはまっていってしまいそうだ。


小声で自分に言い聞かせ、ネガティブ思考を頭から追い出す。


昨日から色々なことがありすぎて、少し疲れているのかもしれない。


考えすぎは時に厄介なものを呼び込むから、ほどほどにしなきゃ。


洗面所で余計な思考を顔と共に洗いながし、綺麗に歯を磨いてそそくさと幹部室へ戻る。



「すみません、遅くなりました」



櫂さんの位置は変わらない。


けれど、テーブルの上にはさっきまではなかったはずの朝食セットが綺麗に並べられていた。



「あの、櫂さん。これ食べていいんですか?」



おずおずと尋ねると、一瞬だけ櫂さんの動きが止まる。