「……帰ったら絶対ぶっ飛ばす……!」
ふるふると拳を震わせる私を見て、理月が派手に噴き出した。
「いいな、それ。変わってねえ」
「え」
「お前、胡蝶蘭に来た時もさんざん啖呵切ってただろ」
「そ、そうだっけ……?」
かああと頬が赤くなるのを感じながら、私は明後日の方向へ視線を泳がす。
「お嬢様らしからぬ発言連発してたぞ。まあそういう強気な性格、俺は嫌いじゃねえけどな」
「……うぅ……」
そういえばあの頃、理月とはさんざんいがみ合っていたかもしれない。
四年の月日は決して短いものではなかったけれど、思い返せばつい最近のことような気もする。



