「……遅くなって悪かった、桐乃」
「ホントだよ……! どんだけ待ったと思ってるの!」
長い長い四年間だった。
たったの一度も逢いに来てくれないから、もう二度と会えないんじゃないか──と何度思ったか分からない。
「……もう、大丈夫なの?」
「だから迎えに来たんだろ。──こうして、椿桐乃の婚約者としてな」
「……え?」
婚約者、と聞こえた気がしたのは気のせいだろうか。
そういえば私は今日、長いこと縁談を持ちかけられていた相手とのお見合いのために……。
「え、なに、つまりどういうこと? 理月が今回のお見合い相手なの?」
「むしろ知らずに来る方もおかしいだろ。……くそ、親父さんわざと言わなかったな」
「ええ……っ!?」
ようやく合致した。
天馬とお父さんの意味不明なあの反応──あれはつまり、こういうことだ。



