「俺にはまだやることがある。胡蝶蘭の頭として、アイツらをあるべき場所に導くまではここを離れられねえ。六代目に引き継ぐまでが俺の仕事だからな」
「六代目、かぁ」
「それに……まだここだけの話だが、櫂さんは近いうちに胡蝶蘭を出る。風汰や瀬良も、無事に進路が決まれば幹部卒業だ」
思わず「えっ」と声が漏れた。
つまり、今の幹部三人が胡蝶蘭を……?
「華鋼を潰したからって、うちも解散になるわけじゃない。総長としてちゃんと体制を立て直さないことには、俺自身も前に進めねえ」
「大丈夫?」
「心配すんな。俺を誰だと思ってる」
理月の手が優しく私の頬を撫でた。



