「……守られるだけの女にはならない。胡蝶蘭の姫になるなら、きっとそれを引き継ぐしか道はないんだよね」
次の瞬間、パチッと目を開けた桐乃が首に手を回していた矢倉の腕を掴み、思い切り背負い投げる。
宙を一回転まわりながら地面に叩きつけられた矢倉は、思いもしない衝撃に思考がついていかなかったらしい。
反撃する間もなく地面に転がりながら背中に腕を捻りあげられ、一転して苦悶の表情を浮かべた。
「なんっ……で……!」
「なんでって……それはこっちが聞きたいよ。私を気絶させたところまでは良かったのに、なんで手足の拘束解いちゃったのかなぁ」
おかげで動きやすくなったけど、と溜息をついて、桐乃は居心地悪そうに視線を泳がせる。



