「怖い?」 「こ、怖くなんて」 「別に隠さなくても、それが当たり前だから。普通の女の子が来るところじゃないし」 ……わかってる。 天馬がいると知らなければ、きっと一生関わることはなかっただろう。 ヤンキーがたむろう暴走族なんて風の噂でしか聞いたことしかない未知の世界。 正直、偏見すら持っていた。 いくら護身術を身につけていても、さっきみたいに脅されれば普通に恐怖を感じてしまう。 でも。