「あぁ、ついでにどこかの誰かさんに似てるかな。猪突猛進で後先考えない向こう見ずなところとか、なんかちんまりしてるところとか」 「それ、絶対褒めてませんよね……!?」 さらっと言いのけているけれど、顔に似合わない毒舌っぷりに思わず面食らって雅さんを仰ぎ見る。 私だけならまだしも、そのどこかの誰かさんも一緒に誹謗中傷を受けていることを考えると、なんだかいたたまれない。 それなのに私の目に飛び込んできた雅さんの横顔は、これまでで一番優しい顔をしていて。