ここにいればいるほど離れられなくなる。
それは、私自身が強く感じていたことだから。
「……理月も瀬良さんたちもメンバー全員の顔と名前覚えてるんだもんね。正直すごいなって思ってた」
そしてひとりひとりの事情を把握して、しっかりとフォローに回っている。
総長や幹部という立場の権威を振りかざすわけではなく、だからこそ下についているメンバーをひとりひとり大切にすることを忘れない。
そう、いかにも偉そうで意地悪でムカつくことばかり言ってくる理月ですら──。
天馬の頭をガシガシと撫でていた姿が脳裏に浮かぶ。
「リーダーは伊達じゃない、か」
部下に責任を押し付けたり、自分のミスを認めようとしなかったり……社会にはそういう人間が五万といるのに。



