透き通るような真っ白な肌。


小柄で華奢な身体。


気は強いがそれは表向きだろう。


本当は誰よりも繊細で、壊れやすい心を持っている。


だからこそ、今日桐乃を締め上げている男を見た時、まるで全身の血が沸騰するかのように怒りがわいた。


苦悶の表情を浮かべる桐乃は、本当に今にも消えてしまいそうで。


……あのとき天馬の声が聞こえなければ、俺は恐らく自我を失ったままアイツらを潰していた。


同時に、それくらいこいつは俺にとって大事なもんなんだと気付かされたと言ってもいい。


バカバカしい。


色恋沙汰なんて俺には似合わねえのに。